小規模企業共済とは

query_builder 2026/05/20
著者:吉原邦彦税理士事務所
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MC:

以前、中小企業倒産防止共済に関して教えていただいたんですけれども、今回はそれとはまた別で小規模企業共済に関して解説いただきます。

吉原先生のお客様の中でも利用されている方もいらっしゃるということですので実際の活用例など詳しくお話を聞いていきたいと思っております。





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小規模企業共済とは

吉原先生:

実際には何件もないんですが、最近の一番の事例としますと年末に大きい売り上げがあったため、いわゆる税金対策として12月に小規模企業共済に入って1年間の共済掛け金を払って控除にした例はあります。直接的な節税対策かなという気がします。

掛け金が全て社会保険と同じように所得控除になるということで非常にメリットがあると思います。


MC:

ありがとうございます。

今簡単にお話しいただいたんですが、改めて制度の概要について教えていただいてもよろしいでしょうか?


吉原先生:

個人事業者や小規模企業の役員の方々の退職金として設けられた制度で、月々1,000円から最高70,000円までが積立金として払い込みをして最終的には廃業や退職、死亡などといった時にその掛け金が戻ってきます。


MC:

先ほどおっしゃっていただいたように月で掛けなくても一括でも可能ですか?


吉原先生:

一括も可能です。

貸付制度の有無

MC:

これは貸付の制度はありますか?


吉原先生:

ある程度、掛け金を積み立てた後に貸付の制度も利用できることになっていますし、金利も市中の金融機関の借入よりも安く借りることができると思います。また、積み立てした掛け金の9割ぐらいまで借りられるというふうに聞いております。

所得控除以外のメリット

MC:

制度のメリットに関しては先ほどおっしゃっていただいた所得控除になるということが挙げられると思うんですけれども、それと他に何かございますか?


吉原先生:

借入の話と中小機構が運用してますので元本割れがしにくいというのがあるかなという気がします。


MC:

なるほど、掛け金のところで言うと最大で年間84万円まで全額所得控除にすることができるということですね。


吉原先生:

そうですね。

制度利用に向かない人

MC:

逆にあまりお勧めできないパターンはございますか?


吉原先生:

それほど資金に余裕がない方の場合は掛け金の払い込み自体が続かない可能性があります。そうすると元々の積み立てができなくて全てゼロになるという可能性は強いですね。

ある程度資金に余裕があって継続してできないと意味がないのかなという気がします。

金額の変更は可能か?

MC:

20年未満で解約した場合だと元本割れを起こす可能性があるということですよね?

掛け金に関しては1,000円〜70,000円まで500円単位で掛けることができるということなんですが、途中で減らしたりもできるんですか?


吉原先生:

変更も可能です。


MC:

じゃあ割とその辺に関しては柔軟に対応していただけるんですね。


吉原先生:

手続きが出来ますし、事務手続き上日数は多少かかりますけども変更は可能になっています。


MC:

先ほどおっしゃっていただいたように資金繰りに余裕がなくなってきたら少し減らしたりなど融通が利くということですね。


吉原先生:

事業自体が余裕のない状態ですと本当に全然ダメになってしまうのでもったいない可能性がありますので、ある程度安定した企業運営ができたところで考えた方がいいかなと思います。

法人の場合の役員であればそれなりの役員報酬が入ってますので、役員報酬の中から払えばいいですが、個人事業者の場合は直接経営に直結するためそこはよく見定めた方が良いでしょう。


MC:

導入された後に変更したいとかおっしゃる方は吉原先生のお客様でいらっしゃいますか?


吉原先生:

前の税理士さんの時に入られて私のところに変わってきて小規模企業共済の掛け金を変更したいという話になり、事務手続き上少し時間はかかりましたがそういうこともやっております。

iDeCoとの違い

MC:

退職金、老後の資金の準備という点で言うとiDeCoと比較されることも多いということなんですけれども違いについてご説明いただいてもよろしいでしょうか?


吉原先生:

簡単にお伝えすると、小規模企業共済とiDeCoの大きな違い(目的)がございます。

小規模企業共済は先ほどお話ししましたけども経営者の退職金に代わる制度であり、iDeCoは公的年金ではなく私的な年金、自分で積み立てる年金という風に考えていただいて良いと思います。

加入者ですが小規模企業共済の場合は個人事業主や小規模企業の役員の方が、iDeCoは 20〜65歳のほとんど全員の方ですのでいわゆる会社員の方や公務員、主婦の方などが該当すると思います。逆に言うと65歳を超えると入れないということですね。

あと受け取りのタイミングは、小規模企業共済の場合は廃業、退任、死亡というタイミングです。iDeCoの場合は60歳以降でないと払い戻しがきかないというようになっています。

また、運用方法は、小規模企業共済の場合は中小機構が運用しており元本割れがしにくい安定的な運用になっています。iDeCoの場合はご自身で投資商品を選択することになりますので、選び方によっては良かったり悪かったりする可能性が十分にあると思います。

税制上のメリットとしては、小規模企業共済とiDeCoどちらも所得控除があります。iDeCoの場合は運用益が非課税になります。

2つの使い分けは?

MC:

この2つはどのように使い分ければいいですか?


吉原先生:

加入者がどこに位置づけられるかというのが大きいと思います。それによってどこに入ってもいいかというのと、事業主の難しいのは先ほどお話した自分の事業の収益がどれだけ上がっているかを見定めた上で加入された方が良いでしょう。

いずれにしろセーフティネットも同じですが中途半端に加入していると損をしてしまうのでそこに注意していただいて、20年スパンとしては長いですけどもその間積み立てられるような気持ちで入らないと意味がないかなという気がしますね。


MC:

iDeCoは60歳まで引き出しできないので、ご自身の資金繰りの状況とかも慎重に考えないといけないところですね。


吉原先生:

事業をやっている上ではそれぞれ営利企業ですから、利益を求めた事業をやっていただく上でさらに将来的に退職金や老後の年金を考える上では小規模企業共済やiDeCoなどのいろんな商品があるのでよく見定めて選んでやっていただければ良いと思います。


MC:

まずは自分の事業をしっかりやって、その上でということですね。

掛け金などの引継ぎは?

MC:

最後になんですけれども、個人事業主から法人成りした場合、この掛け金などは引き継ぐことはできますか?


吉原先生:

できるとは聞いていますが、やったことはありません。


MC:

ケースとしてはあまり頻繁ではないですかね。 個人事業主でも入られてる方は結構多いんですか?


吉原先生:

はい、いらっしゃいます。


MC:

どのくらいの割合ですか?


吉原先生:

そんなに多くはなく、個人事業主の中で1割いかないですね。

うちのお客さんのほとんどが新規の方が多いのでそれほどすでに入っている方はいらっしゃいませし、利益が多いので消費税は仕方ないとして所得税をたくさん払わなければいけないような状況になっている方がいらっしゃればこういう小規模企業共済もありますよという提案はします。副業として例えば不動産賃貸やウーバーイーツも同じですが、そのような副業をやっている方の場合にはお給料の中で源泉所得税が引かれていますのでそちらは安定した収入があるのでそういう方にはお勧めできると思います。


MC:

ありがとうございます。

節税も大事ですけれども一番大切なのは手元にいくら残せるかというところと事業をどう継続させるかというところのバランスがすごく大事だなと思いました。 また次回もよろしくお願いします。


吉原先生:

よろしくお願いします。





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