タンス預金はバレる?税務調査の実態とペナルティ

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著者:吉原邦彦税理士事務所
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MC:

今回のテーマは「タンス預金はバレるのか?正しい現金の残し方」について元国税局 かつ終活アドバイザーの資格もお持ちの吉原先生にお話を伺っていきます。




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タンス預金をする人が多い理由

MC:

あるデータでは日本の現金総額約100兆円のうち50兆円前後がタンス預金とも言われているそうなんですけれども、なぜタンス預金をこんなにもするのかお伺いしたいんですが、やはり金融機関に財産情報を知られたくないとか相続税逃れみたいな目的の方が多いんでしょうか?


吉原先生:

どういう意図でそうやられているか分かりませんけれども、私が考えるに金融機関に預けると、いわゆる公表したと同じように税務署にバレるという考えは持っていると思います。

タンス預金なり押し入れ預金なり、いろんなやり方はあると思いますが、それがすぐ分かるかというと実質上分からないんです。税務調査があっていわゆる預貯金の動きをみて多額の預金の引き出しがあったとその預金はどこに行ったんでしょうね、どのように使われてますかというのを解明する中で、これだけのある程度の貯金があるはずですよ、それはどこにあるんでしょうねという時にいわゆる家探しじゃないですけどタンス預金が発見されるという場合はあると思います。

国税局が把握する内容

MC:

ちらっと聞いたことがあるんですけど、過去の通帳で調べるのもそうなんですが、国税局の中で不動産の売買・株の取引、ご家族の資産状況まで見ることができるシステムはあるんですか?


吉原先生:

国税が持っているシステムではそこまで把握しているわけではありません。

税務調査があった時に金融機関に行って金融機関の記録を見るということになると思います。令和6年に税制改正があって相続税の財産としてそれまでは過去3年間は動きを全部把握して生前贈与を把握していましたけれども、令和6年からこれが今毎年毎年伸びているんですけど最長7年までいくようになったので約10年近くの記録は税務署は見ることになると思います。

いわゆるそこで大口の引き出し等があった場合にどうなのかとかそれ以外にも金融機関だけじゃなくて、例えば金とかいろんな高級商品を買う方々の記録も全部把握すると思います。


MC:

そんなところまでわかるんですね。


吉原先生:

それは把握してますね。

税務調査上で調べて当然記録がどこに行ったかはわかりますので、1つの例ですけどある税務署にいた時に相続事案ですけど見た目はそれほど裕福に見えるような家ではないんですが相続財産として金塊があったという...


MC:

家の中から見つかったんですか?


吉原先生:

家の中です。それが最初見つからなかったんですけど、相続事案に珍しい査察が入って家の奥の奥に金庫があって金塊が見つかったという事件がありました。

どのくらいあったかとか具体的なことは知らないんですけど相続人が前から知っていたか知らなかったかという問題があって、最終的に知っていたことになったということでケリがついたというふうに聞いています。

金塊を買ったという記録は分かっているんですね。


MC:

国税局はもう目星をつけていってるんですか?


吉原先生:

そうだと思いますけどね。金取引もそういうのは分かるはずですから。

あと当然証券会社、先物取引等は全部情報として税務署は抑えています。


MC:

本当に現金の出し入れだけじゃなくてお金の動きは全部把握されているんですか?


吉原先生:

逆に言うと銀行での動きは調べないと分からない、銀行から連絡が来るわけではないので。


MC:

怪しい取引があった時とかに銀行から連絡が来ることもないんですか?


吉原先生:

銀行は怪しいとは思わないと思います。銀行は正規の引き出し人から要求があって出金していればそれは正規なので情報が入っても税務署は何なのか分からないところがあるという感じですね。

当然不動産の売買は登記事項ですからオープンになってますよね。

実際の税務調査について

MC:

実際に自宅の金庫とか引き出し開けられることはあるんですか?


吉原先生:

その税務調査は任意なので調査官自体が金庫を開けることはないです。


MC:

そうなんですか?


吉原先生:

持ち主が開けてくださいっていう話です。


MC:

それは断れないですよね?


吉原先生:

それか「開けていいですか?」っていう話ですけど、普通は「開けてください」ですね。

例えば現金が目の前にあるとしても調査官は触っちゃいけないんです。「いくらあるか数えてください」っていう格好にならざるを得ない。

徴収は別です。徴収は自力執行権というのがあるので要するに強制的な処分ができます。

さっき言った任意の調査というのは一般調査です。いわゆる査察がやるのは強制調査ですから、これは令状を持ってやりますから開けることは可能です。

隠し資産がバレた時の罰金

MC:

もし現金を意図的に隠していてそれが発覚したとしたらどれくらいのペナルティがあるんでしょうか?


吉原先生:

まず通常、申告漏れといわれる場合ですといわゆる除斥期間という一般的に時効的な話は5年間ですね。最長でも5年間遡ることなんですけど、そこに不正・意図的な所得隠しがあった場合には最長7年まで遡られるというのがまずあります。

その場合にはいわゆる重加算税の対象として本来の本税以外に重加算税30〜40%以上の罰金がつきます。

さらに今は安いんですけど2.5%、これは法律的に言うと本来は7.3%なんですが、金利が安いのもあって2.8%ぐらいの延滞税が当初の申告期限から納める日まで7年間フルで適用されます。

万が一税務調査で隠していることがあると、人間ですからそこを税務署の調査官に見せたくないと思うとそれなりの行動が出るんです。目線が泳いだり、調査官が来ないようにするなど、どうしても行動に現れるんですね。そうするとこれは意図的な所得隠しですよね。


MC:

これは重加算税の対象になってもおかしくないってことですね。


吉原先生:

隠しても分かることは分かるので、隠してもダメですね。

基本的には調査の事前通知が来ますから、隠し事があった場合にどう処分するかというのはありますが、本来的にはもう分かってしまってる可能性は強いですね。

実際1億円あるのが8,000万円ぐらいで済むかどうかっていう話はありますけど先に調査が来る前に修正申告を出しておく方が無難ですね。


MC:

その方が追加で払う税金も安く済むんですよね。

正しい現金の遺し方

MC:

遺族が困らないようにするためには資産の透明性を高めておくっていうのは大事かなと思うんですけれども、吉原先生は終活アドバイザーの資格もお持ちですが正しい現金の遺し方というのを教えていただいてもよろしいでしょうか?


吉原先生:

子孫に財産を残したい方がいらっしゃる場合には、基本的には現金預金は少なくしてくださいと言っています。

例えばアパート経営やるとか不動産買うとか不動産もあんまり良くないですけど、いわゆる借金を作って事業をやっていた方がお金であってもいいような気がします。

預金でも今は金利が徐々に上がっていますが、まだまだ安いのでアパート経営とかマンション経営とかやった方が、投資した方がベターだと思いますね。


MC:

それは税金面でも?


吉原先生:

税金面でもいいですし相続財産の評価としても下がりますので、現金預金はそのまま評価ですよね。1億円あれば1億円が相続財産なんですよね。


MC:

かなり変わってきますね。

不動産で遺産を残すってなったらあらかじめ元気なうちから考えておく必要がありますか?


吉原先生:

今うちのお客様で高齢のお母様がいらしてご自身もやられてるんですけど、お母様の分はお母様の名義で買われた方もいらっしゃいます。預貯金をお持ちなのでその名義でやられた方もいらっしゃるんです。

いわゆる贈与税の特例がいろいろあるので教育資金・住宅の購入資金などそのために贈与することによって非課税枠もあるので、非課税枠に沿って相続人になられる方に渡しておく。

当然贈与税の暦年非課税の110万円という枠もあるので、それをうまく使うことも一つの手だと思いますけれども。毎年出すといろいろと問題が出てくる可能性があるのでそこは考えた方が良いでしょう。

いろんな特例があるのでそこら辺もいろいろ考えてもいいかもしれないですね。


MC:

税金逃れのためのタンス預金というのはもちろんダメなんですけれども、そのご家族を困らせないためにも相続というのを意識し始めた段階から計画的に資金を移していく、贈与していくことが大事かなと今お話し聞いて思いました。

税金のことだけではなく終活で何かお困り事がある方もぜひ吉原先生に一度ご相談いただければと思います。




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