【資本金の決め方】資本金はいくらからがベスト?

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著者:吉原邦彦税理士事務所
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MC:

今回は経営者の方が会社設立時に一番最初に悩むであろう「資本金はいくらにすれば良いのか」について吉原先生にお話しいただきたいと思っております。

1円でもいいなどとも聞いたりするんですけれども本当にそれでいいのかなどの疑問を吉原先生にぶつけていきます。



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資本金の役割

MC:

まずは会社設立時の資本金の役割についてお伺いしたいんですけれども、資本金=運転資金という認識であっていますか?


吉原先生:

会社設立をして2〜3ヶ月間の事務所の家賃や仕入れの金額、お給料等の財源となる元手として用意すべきでしょう。

ただ業種によっては違うかもしれません。建設業などは2ヶ月後にしか収入が入ってこないなどいうところもありますし、飲食店ですとその日に入ってくるというところもあるのですが、おおむね2〜3ヶ月、業種によってもう少し長いスパンで考えてもいいのかなという気がします。

1円起業は可能?

MC:

先ほども少しお話しさせていただいた、1円でも作れるみたいなことをたまにネットなどでも見かけたりするんですけれども、実際に吉原先生の周りで1円で作られた方はいらっしゃるんですか?


吉原先生:

1円という会社は見たことはないですね。

私の関与している先にもありませんけども、実質1円でもいいとは法律上書いているわけではなくて、もともと旧商法上で制限があったんですね、株式会社が1,000万円、有限会社が300万円という制限があったものが今なくなったということから1円でも良くなったという話なんですけども、1円で登記はできますが、実質会社が動けるかどうかという話で、一番少ないところで1万円というところは見たことあります。


MC:

1万円はいらっしゃるんですね。

先ほどのお話からすると最初のそれで会社がまわるのかというのもちょっと心配になりますけどね。ありがとうございます。

資本金が多いことのメリット

MC:

例えば資本金1億円の会社を見るとすごいなと思うんですけれども、見栄の部分以外で資本金が多いことのメリットを教えていただいてもいいですか?


吉原先生:

当然、対外的な評価が高くなります。

登記簿上で資本金1,000万円となればこれは大会社かなというようなイメージにも当然なるでしょうし、金融機関側も融資を出しやすいようなイメージはあります。

あくまで中を見てないのでイメージですね。


MC:

やっぱり銀行の融資目線でも資本金が多いというのは有利になりやすいんですか?


吉原先生:

なりやすいですが、実際はもう少し違う観点から見られるところもあるので単純にそれだけとは言えない部分もあります。

資本金額は変更可能?

MC:

ちなみに資本金は最初に設定したものから増減はできるんですか?


吉原先生:

はい、できます。

増資、減資、場合によっては制限がかかる場合もありますけどもこれは可能です。

当然登記事項ですので、法務局の登記を行って登録免許税や司法書士の手数料等々が必要になってくると思います。


MC:

増やそうと思ってすぐにできるものではないっていうことですね。


吉原先生:

まあそうですよね。よくあるのは上場を目指す会社が当初は少なかったけども徐々に増やしていって上場に向けて増資していくっていうのは多いですね。

資本金を増やして損することは?

MC:

逆に資本金を増やしすぎると損をするパターンはありますか?

資本金が1億円以上だと法人住民税がかかってきたりするんですか?


吉原先生:

資本金によって法人税、地方税は変わってきます。

それは1,000万円以上からも変わってくるんですけども、もう一つ1億円を超えると外形標準課税という別の法人税の課税が出てくるのでこれは資本金基準ですので。

資本金額による税務署からの見られ方

MC:

次に税務調査という視点でお伺いしたいんですけれども、資本金額によって税務署からの 見られ方が変わったりすることはありますか?


吉原先生:

一番わかりやすく言うと資本金額によって調査の担当部署が変わることがあります。

資本金が1億円以上ですと税務署ではなく国税局が担当します。国税局の調査部というところの調査課、いわゆるそれなりのプロパーの人が集まったエリートの集団のところです。2〜3年に一度は必ず調査が入るのは間違いないですね。


MC:

そんな結構な頻度で入るんですね。


吉原先生:

休業などになったら別ですが、定期的に調査が来ると考えた方がいいと思います。

1億円未満の場合は税務署の法人課税部門等が担当することになりますので決して職員が優秀とか優秀じゃないとかという話ではなく当然に管理する母体が増えるので、調査の対象周期が長くなるという風に考えてもいいかもしれないです。

資本金と消費税

MC:

1,000万円以上だと消費税がかかってくると思うんですが...


吉原先生:

本来消費税は初年度〜2年間は免税事業者になるんですけども資本金が1,000万円以上ですと最初から消費税の課税事業者になることを利用して2年間免税事業者でいるという方が結構多かったんですけども、その後法律改正があって1年目の初年度の半年で売上1,000万円または給与支払いが1,000万円超えた場合には翌期から消費税の課税対象になります。

また、インボイスの関係が出てきたので免税事業者でも手を挙げる方が結構出てきているので少し形骸化しているところがありますけども1,000万だからという形だけでは一概にメリット・デメリットとは言えないです。

資本金の“見せ金”について

MC:

資本金が少ない場合に一時的にお金を入れておいてすぐ抜くみたいないわゆる見せ金みたいなことを聞いたことがあるのですが、こういうのって実際ありなんですか?


吉原先生:

入金した理由や借入をした理由、返金をした時に元手がどうなっているかなどを見ないと分からないんですが、お金の動きが出てしまうと実際そこには何らかの理由があるわけですから、それに従ってもともと事業のためにやったのか、単なるお金の動きだけっていうことは普通ないんですよね。何らかの理由があってやっているのでその理由によっていろいろと課税は違ってくると思います。

銀行の動きを全て税務署は知ってるわけではないので、ただ税務調査とかやったときに知り得るという話ですので、その時にその理由は何ですかということは問われる可能性は出てきますね。

資本金の目安

MC:

次に先ほどおっしゃっていただいたように業種ごとで違ったり一概に言えなかったりすると思うのですが...


吉原先生:

そうですね。 業種によっては資本金の規制があるところがあります。

例えば派遣業だと2,000万円以上、貸金業は5,000万円以上ないといけないなどいろんな基準がありますので、それ以下の資本金だと許可が取れない、許認可を取るようなものについてはそういう制限が出てくる可能性があると思います。

貸金業などのいわゆる金融関係だとお金がないと動けないですよね。それで資本金が少なければおかしくなるので。


MC:

じゃあその理想の資本金額っていうのもそれぞれで変わってくるっていうことですね。

最低いくらぐらいはあった方が良いでしょうか?


吉原先生:

調べたところ、日本全国の法人で100〜300万円が大体3分の2ぐらいと言われているようです。本当に業種や事業内容で異なりますけども、200〜300万円がいいところかと思います。

もし吉原先生が会社設立するなら

MC:

最後になんですけれども、もし吉原先生が今から会社を設立するとしたら資本金はおいくらで設立されますか?


吉原先生:

お金がないので1円で作ってみるのも一つの手かなと思ってますけども(笑)

多分1円じゃないですよね、何を得るかによってですけど最低でも100万円は積むでしょうね。100万円は出せるかどうかは別にして(笑)


MC:

いやいや、潤沢な資本金額になりそうですね(笑)

吉原先生、ありがとうございました。

1円で起業できるみたいなお話も聞きますけれども、やはり金融機関や取引先からの見られ方などもそこは気をつけなければいけないなと思いました。

会社設立に関して何かお困り事ある方はぜひ吉原先生にご相談されてみてください。




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