小規模企業共済制度をフル活用するためには?

query_builder 2026/06/03
著者:吉原邦彦税理士事務所
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MC:

前回、小規模企業共済の制度の概要や節税メリットを中心に吉原先生に解説いただきました。 今回は制度をフル活用するための賢い利用方法などについてお聞きしていきたいと思っております。


中小機構HP:小規模企業共済とは?



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貸付制度の仕組みについて

MC:

まず前回のおさらいにはなりますが、貸付制度の仕組みについて改めて教えていただいてもよろしいでしょうか?


吉原先生:

共済掛金の積立した額の約7〜9割の額が借り入れすることができ、最大は2,000万円ということなんですけれども、最大2,000万円借りるためには積み立ては30年近くしないといけません。

借り入れの仕方も様々あり、一般貸付や緊急経営安定貸付という制度があってそれぞれ 利息が違います。

一般貸付の場合、現在のところでは年利1.5%ほど、緊急経営安定貸付で年利0.9%で安いのですが、もともと自分が積み立てたものを借りている、前借りするというイメージになるのですがそれで利息が出てくるのかというと少し違和感がありますね。

簡単に借りることはできる?

MC:

実際に借りたいとなった場合は比較的簡単に借りられるものですか?


吉原先生:

それほど難しくはないようです。

私自体が実際手続きをやったことがないので分かりませんけれども、商工中金さんなどの窓口で手続きをすると簡単に行えるというふうに聞いています。

資金の流用について

MC:

他のYouTuberさんなどではこの貸付金を賢く使う方法として借りたお金を年利1.5%以上で運用させてその利ざやをプラスにするという考え方の方も結構いらっしゃるんですけれども、そういった利用方法についてはどのように思われますか?


吉原先生:

理屈としては可能でしょう。

ただしiDeCoなども当然リスクが伴いますので、当初見込んだような利回りが来るかというとそうとも限らないので単純には言えないのかなという気もしますし、一概にベストということではないと思います。


MC:

確かにある程度長く運用できないと安定したリターンはどうしても見込めないというのもありますよね。

税務署や銀行からの見られ方

MC:

例えばそういった今お伝えしたような借りたお金を運用に回すなどの活用をした場合に吉原先生は元国税局というキャリアもお持ちですが、税務署や銀行からあまりいい見られ方をしないんじゃないかなと思ったりもしたんですがそれはいかがですか?


吉原先生:

税務署的にはあまり意識しないかなという気がします。

銀行は立場が違うので何とも言えませんが、もしかしたら資金繰りに困っているというふうに見えるかもしれません。

銀行がそれをフォローしてくれるといいんですが、なかなか立場的にできないところもあるから難しいですけども、それほど致命的な内容ではないと感じますけどね。

過大給与により否認されるケース

MC:

会社から出る役員退職金とこの共済金を同じ年にダブルで受け取る経営者の方もいらっしゃるみたいなんですけれども、その金額が多すぎると過大役員給与として否認されるというケースもあるんですか?


吉原先生:

私の考え方ですが、過大役員給与は会社から出る退職金の話なので自分で積み立てた共済制度から出てくる共済金については両方が合わせて過大という判定にはならないと思っています。

活用事例について

MC:

お客様の中で貸し付けされた方はあまりいらっしゃらないんですか?


吉原先生:

いらっしゃらないですね。

いわゆる節税策として積み立て掛金にかけている方はいらっしゃいますが、それで借りたという方はあまりいらっしゃらないですね。いずれにしろ20〜30年という長い期間で積立をして最終的にお辞めになるときにもらうという考え方でいらっしゃるので、前倒して貸してくれるというイメージがないのかもしれませんがご利用されている方はあまり聞かないですね。


MC:

先ほどもやっぱりおっしゃっていましたが、うまく活用する方法ありきでこの制度を考えるというより本来の目的のところの退職金の準備という中でうまく活用できるのであればやるという考え方なのかなとお話を聞いていて思いました。

審査について

MC:

審査はないんですか?


吉原先生:

ないみたいですね。

もともと自分の資金ですからね。

中小機構から出すお金ではないので、審査といっても金額基準的な話や共済加入期間の話はあるでしょうけれども、それ以外はないのかなという気がします。

小規模企業共済は活用すべき?

MC:

最後にズバリこの小規模企業共済は活用した方がよろしいでしょうか?


吉原先生:

節税策としては非常に有効な策であると思います。

緊急的な対応にもある程度対応できるところもありますし、最大年間84万円ですが、その金額を12月に加入して全額払い込み所得控除として落とせるということは非常に大きなメリットがあると思います。

ただ一過性では意味がありません。一定期間払い込まないと将来的には無駄になる可能性が高いのでこれは考慮した上でやっていただきたいと思います。


MC:

自分の事業の資金など余裕がある中でちゃんと続けてやっていくことがやっぱり大事ということですよね。


吉原先生:

共済掛金を積み立てることを目的にしてやっていくことによってそれに見合った利益が生じるように事業を運営していくことも一つの手かもしれないですね。

そうすると知らないところで利益が上がっていますが、税法上はそれが控除になるので税金的にはかからないのかなという気がします。

毎月例えば7万円であれば7万円の利益が出るような事業を運営していくと、7万円では動かないので10万円という目標にしておけば年間通して払い込みもできるし利益も生じるのかと思います。利益が生じてから払い込むのは遅いので。


MC:

この小規模企業共済も正しく活用すれば節税という最強の武器にもなります。

ご自身の状況で変わってくることが多いと思いますので、まずは吉原先生のような専門家の方にぜひご相談をされてみてください。




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